ファミコン世代のみなさん、こんにちは。
1990年、小学4年生だった私は、お盆や正月の旅行が楽しみでした。
親戚に会えるから? いえ、違います。
「いとことゲームボーイで遊べるから」です。
揺れる車の後部座席で、一台のゲームボーイを覗き込み、ゲームオーバーになるたびに交代する。
やがて襲ってくる強烈な車酔い。それでもやめられない……。
今回は、そんな中毒性あふれるパズルゲーム『ドクターマリオ』のメインBGM、「Fever」をご紹介します。
あの独特のファンキーなリズムは、一度聴いたら脳にこびりついて離れない「音楽のウイルス」そのものでした。
| 基本データ | 内容 |
|---|---|
| ゲームタイトル | ドクターマリオ |
| 発売年 | 1990年 |
| 機種 | ゲームボーイ (GB) / ファミコン (FC) |
| 作曲者 | 田中宏和 (Hip Tanaka) |
| 曲名 | Fever (メインBGM) |
Feverを聴いてみよう
まずは、聴くだけでカプセルを回転させたくなる、あの中毒性の高いメロディをお聴きください。
※出典:[【30分耐久】GB ドクターマリオ FEVER Dr.MARIO]
帰省の車中で「Fever」。いとことの交代プレイと車酔いの記憶
私にとって『ドクターマリオ』といえば、ファミコン版よりもゲームボーイ版の印象が強く残っています。
どこへでも持ち運べるのがGBの魅力。
親の運転で遠出する時、後部座席には私といとこ。そして一台のゲームボーイ。
「死んだら交代な!」
そんなローカルルールを決めて、交互に本体を渡し合って遊んでいました。
白黒画面なので色はわかりませんでしたが、カプセルの「模様」で色を判別して必死に連鎖を組む。
自分がプレイしている時はもちろん、いとこがやっているのを横から覗き込んでいる時も、あの「Fever」のリズムに合わせて心臓がバクバクします。
しかし、下を向いて熱中しすぎると、当然のように「車酔い」が襲ってきます。
特に横で見ている時は余計に酔う。気持ち悪い。でも自分の番が来たらやりたい。
限界ギリギリまで遊んでは、パーキングエリアで休憩して風に当たる。
そんな無茶な遊び方ができたのも、子供時代の特権ですね。
親もハマった!リビングで響き続ける「テッテー」の幻聴
このゲームの凄かったところは、私たち子供だけでなく「親もハマっていた」ことではないでしょうか。
テトリスブームの後でルールが分かりやすかったこともあり、特に母親が強かったという家庭も多いはずです。
そして、長時間プレイした後に起こるのが「幻聴(テトリス効果)」です。
寝ようとして目を閉じると、まぶたの裏にカプセルが落ちてくる。
そして耳の奥では、あの「Fever」のメロディと、カプセルを回転させる「テッ、テッ」という効果音が延々と鳴り響く。
CMソングの「♪ばいばいさよならバイキンちゃん」というフレーズと共に、この曲は当時の日本の家庭内に深く浸透していました。
※出典:[任天堂 ドクターマリオ ファミコン 懐かCM 1990年7月 Nintendo Dr’MARIO FAMILY COMPUTER]
なぜこの曲は中毒性が高いのか?Hip Tanakaの「裏打ち」マジック
音楽的な視点で見ると、この曲を作曲したのは任天堂サウンドの異端児、田中宏和氏(Hip Tanaka)です。
『メトロイド』や『MOTHER』も手掛けた田中氏の音楽には、マリオやゼルダの近藤浩治氏とはまた違う、独特のグルーヴがあります。
- レゲエ・ダブの影響
田中氏はレゲエバンドでの活動経験があり、この「Fever」にも「裏打ち(ンチャ、ンチャというリズム)」が取り入れられています。これが単調なパズル作業に心地よいリズム感を与えています。 - ビートルズへのオマージュ?
一部のファンの間では、この曲のメロディラインがビートルズの「レディ・マドンナ」に似ているとも言われています。キャッチーでありながら、どこか洋楽のような洗練された雰囲気があるのも納得です。
「Fever(発熱)」という曲名の通り、プレイヤーの脳を興奮状態にさせるための仕掛けが、この曲には満載だったのです。
まとめ
今回は、『ドクターマリオ』のメインBGM「Fever」を紹介しました。
- 車酔いと闘いながら、いとこと交代で遊んだGBの記憶
- 親まで巻き込んだパズルゲームブーム
- Hip Tanaka氏による、中毒性抜群の「裏打ち」サウンド
大人になった今、Nintendo Switch Onlineなどで久しぶりに遊んでみると、やっぱり面白いんですよね。
そして数分プレイしただけで、またあの「テッテー、テテレッテッテー♪」が脳内で無限ループを始めます。
こればかりは、どんな特効薬でも治せそうにありません。
みなさんは、カプセルを横にして消す派でしたか? それとも縦積み派でしたか?
当時のプレイスタイルを思い出しながら、久しぶりに「発熱」してみませんか。
