ファミコン世代のみなさん、こんにちは。
1988年の冬、当時小学2年生だった私は、友達の家に通い詰めていました。
目的はただ一つ。あの青いロボットのアクションゲームをクリアするためです。
今回は、ニコニコ動画世代には「おっくせんまん」として、そして当時のファミコン少年たちには「魂のBGM」として刻まれている名曲、『ロックマン2 Dr.ワイリーの謎』の「Dr.WILY STAGE 1」をご紹介します。
一人プレイ専用のアクションゲームなのに、なぜか「二人で協力してクリアした」という思い出がある。そんな不思議な熱狂を支えていたのが、この疾走感あふれる音楽でした。
| 基本データ | 内容 |
|---|---|
| ゲームタイトル | ロックマン2 Dr.ワイリーの謎 |
| 発売年 | 1988年 |
| 機種 | ファミコン (FC) |
| 作曲者 | 立石孝 (OGERETSU KUN) / 松前真奈美 (サウンドプログラム他) |
| 曲名 | Dr.WILY STAGE 1 (ワイリーステージ1) |
Dr.WILY STAGE 1を聴いてみよう
まずは、イントロを聴いた瞬間に走り出したくなる、この名曲をお聴きください。
※出典:[【30分耐久】FC ロックマン2 Dr.ワイリーの謎 Dr.WILY STAGE 1 NES Mega Man 2]
「おっくせんまん」の原曲!燃えるイントロと難易度の記憶
2007年頃、ニコニコ動画で「思い出は億千万(おっくせんまん)」という曲が大流行しました。
社会人になりかけていた私は、そのメロディを聴いて電撃が走りました。
「これ、ロックマン2のワイリーステージだ!」
歌詞の内容もさることながら、原曲の持つ「哀愁」と「熱さ」が、大人になった私たちの琴線に触れたのでしょう。
しかし、当時の私たちにとって、この曲は「思い出」ではなく、現在進行形の「死闘のテーマ」でした。
『ロックマン2』はとにかく難しかった。
「エアーマンが倒せない」という歌もありましたが、そこへ辿り着く前の「消える足場」や「即死レーザー」で何度ゲームオーバーになったことか。
だからこそ、8体のボスを倒し、マップ画面でワイリーの城が表示され、「テッテッテッテ……」という移動音と共にこの曲が流れ出した時の高揚感は別格でした。
友達と「交代プレイ」で挑んだワイリー城
冒頭でも書きましたが、ロックマンは一人用ゲームです。
でも、私の記憶の中では「友達との協力プレイ」として残っています。
当時、よく遊んでいたYくんの家で、私たちは一つのコントローラーを握りしめていました。
「俺、このステージ苦手だから代わって!」
「ここは俺に任せろ、E缶はまだ使うなよ!」
残機が減るたびに交代し、お互いの得意なステージを担当する。そうやって文字通り「二人三脚」で攻略していました。
特にこの「ワイリーステージ1」は、いよいよ敵の本拠地への突入です。
疾走感あふれるBGMが流れる中、横で見ていた友人が「いけ!」「危ない!」と叫ぶ。
プレイヤーは一人でも、画面を見つめる二人の心はリンクしていました。
最終的にクリア画面を見た時の達成感は、一人で遊ぶRPGとはまた違う、部活の試合に勝ったような熱さがありました。
なぜこの曲は熱いのか?「哀愁」と「疾走」の黄金比
この曲が世界中で「神曲」と呼ばれる理由を、少し音楽的に紐解いてみます。
- 歌謡曲のようなドラマチックな構成
この曲は、Aメロ、Bメロ、そしてサビという、まるでJ-POPのような明確な構成を持っています。ゲーム音楽でありながら「歌えるメロディ」だったからこそ、「おっくせんまん」のような歌詞が自然とハマったのでしょう。 - 絡み合う2つのメロディ(対位法)
曲の盛り上がり部分で、メインのメロディの後ろでもう一つのメロディが鳴っているのに気づきますか?
ファミコンは3音しか出せませんが、巧みな構成(対位法)によって、音が複雑に絡み合い、バンド演奏のような厚みを生み出しています。 - 開発秘話と容量の壁
実はこの名曲、本来ならステージごとに違う曲を作る予定でしたが、ファミコンのカセット容量が足りず、**「ステージ1と2で共通の曲」**として使われることになりました。
しかし、結果としてプレイヤーはこの曲を長く聴くことになり、より深く記憶に刻まれることになったのです。
作曲者の立石孝氏(クレジット名:OGERETSU KUN)と、初代から「ロックマンサウンド」の基礎(哀愁のあるテクノロック)を築いた松前真奈美氏。彼らの職人芸が、この「燃えるBGM」を生み出しました。
まとめ
今回は、ロックマン2の『Dr.WILY STAGE 1』を紹介しました。
- 「おっくせんまん」として蘇った、色褪せないメロディ
- 友達との交代プレイで乗り越えた、難攻不落の要塞
- 容量制限が生んだ、奇跡の「共通BGM」
大人になってから聴くと、単にかっこいいだけでなく、あの日友人とコントローラーを渡し合った部屋の空気や、E缶を使うタイミングで喧嘩したことまで思い出して、少し目頭が熱くなります。
みなさんにとっての『ロックマン2』は、どんな思い出ですか?
「メタルブレード強すぎ」「メカドラゴンが怖かった」など、当時のエピソードがあればぜひ思い出してみてください。
